2019年度の年金運用は8.2兆円超の赤字!私たちの年金は大丈夫か!?

  • 2020年8月10日
  • 投資
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ちょっと前に見た記事で私たちの年金が心配になったんだけど…
共同通信社ホームページより

7/3の共同通信の記事で年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF、以下GPIFと呼ぶ)2019年度の運用損益が8兆2831億円の赤字だったことが報道されました。

私たちから集めた年金保険料の一部を管理・運用している機関です。国内外の株式や債券で運用していて年金給付の一部に充てられます。
GPIFが運用する年金マネーは約150兆円以上に上り、世界最大規模となっています。
2019年度(2019年4月~2020年3月)
収益率:-5.20%
収益額:-8兆2,831億円
運用資産額:150兆6,332億円

そんな機関が8兆円以上の損失を出して大丈夫なのかと心配になる人も多いかと思いますし、実際ニュースでも取り上げられています。

しかし、結論から言えば大丈夫です

私たちはあおり記事に惑わされないようにしましょう。

GPIFは2001年から運用を開始したのですが、

市場運用開始以降(2001年度~2019年度)
収益率:+2.58%(年率)
収益額:57.5兆円(累積)

という優秀な成績を上げています。

GPIFのホームページより

上記のように単年度ではマイナスの年度もありますが、この20年間で平均2.58%のリターンを生み出し資産を57兆円も増やすことに成功しています。

因みに年金給付の財源のほとんどは現在の保険料と国庫負担金です。

今現在、おじいちゃん、おばあちゃんが貰っている年金の財源は私たちが払った年金保険料と税金でまかなわれており、GPIFの資金はほとんど使われていません。

これからの100年間の平均で見ると9割が保険料と国庫負担金で残りの1割を取り崩した積立金から支払われていきます。

将来、若者が減って年金保険料を払う人が少なくなってきたらGPIFの資金を取り崩していくイメージですね。

因みに2020年8月7日の日経新聞では以下のような記事が出ています。

日経新聞より

昨年1年間の運用損益の赤字を帳消しにして余りがあります。しかし短期の運用損益で一喜一憂してもあまり意味がありませんね。

GPIFはホームページを見てもらうとわかるのですが、上記のようなポートフォリオで運用されています。

私たちも短期の変動に惑わされず、淡々と運用していく事が必要みたいですね。